妨害波とVCCI
光やX線を含めた電磁波のうち、比較的低い周波数のものは電波と呼ばれています。電波は通信や電子機器の制御など、様々な分野で使われる便利なものですが、逆にそれらに意図しない影響を与えてしまうこともあります。
多くの電子機器から発せられた微弱な電波は、互いに影響し、テレビの画面の乱れやラジオの雑音、コンピュータの誤動作など、他の電子機器の動作を妨害し、障害を与えることがあります。
このような機器にとってノイズ(電磁雑音もしくは電波雑音)となる電波は、「妨害波」や「妨害電波」と呼ばれています。妨害波は目には見えないし、電子機器が動作する限り、完全になくすことはできません。
このため、電子機器からの妨害波を、テレビやラジオなどに障害を与えないように自主規制しようという考えで作られたのがVCCI協会であり、このVCCIマークは自主規制を満足した製品に表示できる安心の証しです。
みなさんが使っているパソコンやデジタルカメラ、ゲーム機などの電子機器の裏に、こんなマークを見かけたことはありませんか? VCCI協会の会員会社では、VCCI協会の技術基準に適合する製品を作っています。
製品の技術基準への適合確認は、VCCI協会に登録された電波暗室等の試験設備で試験を行い、その製品の届出をします。 そして、これらの製品にVCCIマークを表示して、日本市場へ出荷しています。
VCCIマークと同じような規制は、ヨーロッパやアメリカ、アジアなど世界中で適用されています。